Canon「EOS Kiss M」のスペックレビュー − Kissの名を冠したミラーレス一眼

Canon「EOS Kiss M」のスペックレビュー − Kissの名を冠したミラーレス一眼

Canonは、エントリークラスの一眼レフカメラにおける代表的なブランド「EOS Kiss」を製品名に初めて冠したミラーレス一眼 EOS Kiss M を2018年3月下旬から発売します。  

どんなカメラなの?

  • APS-Cサイズ・約2410万画素 CMOSセンサー
  • 最新の画像処理エンジン DIGIC 8
  • デュアルピクセルCMOS AF が進化
  • 最大99点の測距点(対応する交換レンズでは最大143点)
  • AF・AE(自動露出制御)連写は最高約7.4コマ/秒
  • 動画 4K/30p
  • 電子ビューファインダー  0.39型/約236万ドット
  • ワイド3.0型(3:2)/約104万ドット液晶
  • 撮影可能枚数 235枚
  • 大きさ 116.3(幅)×88.1(高さ)×58.7(奥行)mm
  • 質量 ブラック:約387g/ホワイト:約390g(CIPA準拠)

デザイン・操作性

カラーバリエーションはブラックホワイトの2色。デザインは一眼レフのKissシリーズの外観をそのまま継承したような感じでしょうか。

デザインとサイズ感は「EOS M5」に近い感じですが、バリアングル液晶モニターの搭載しているところは異なります。操作系は、コントロールダイヤルはM100と同様に一つだけですが、M5やM6と同じくホットシュー・モードダイヤルを備えています。

コントロールダイヤルや物理ボタンのほかは、背面モニターのタッチパネルを使って設定変更をするようになっています。キャノンのタッチパネルは操作の軽快さに高評があり、スマートフォンの扱いに慣れた人には扱いやすいと思います。

 

重さは、カラーによって微妙に違いがあって、ブラックが約387g、ホワイトが約390gです。ファインダー付きで400gを下回るのは、なかなかのコンパクトさだと思います。ただ、その代償なのかもしれませんが、撮影可能枚数が235枚で、バッテリーライフは貧弱と言わざるをえません。また、USB充電に対応していないところも残念なところですね。

  EOS Kiss M
防塵防滴
バッテリー LP-E12
(875mAh)
撮影枚数(CIPA基準) 235枚
USB充電
対応記録メディア SD×1
(UHS-I対応)
重さ
(バッテリー、記録メディア含む)
ブラック:約387g
ホワイト:約390g
重さ
(本体のみ)
351g
サイズ
(幅x高さx奥行き)
116×88×59mm 

2410万画素センサーと新画像処理エンジン「DIGIC8」を搭載

撮像素子は有効2,410万画素APS-CサイズCMOSセンサー。既存モデル「EOS M5」「EOS M6」「EOS M100」との大きな違いは、画像処理エンジンがDIGIC7からDIGIC8になり、最高感度のISO25600に加えて拡張ISO51200も選べるようになったことがあります。

手ブレ補正効果(動画のみ)は、従来のEOS Mシリーズ比で0.5段分向上とうたわれます。対応レンズを使用した場合は、既存のブレ検知ジャイロセンサーに加えCMOSセンサーの画像情報からもブレ量を検知し、補正効果を高めるといいます。

また、DIGIC8搭載に伴い、新たにCR3フォーマットを導入。従来のCR2ではファイルサイズを減らすために「M-RAW」「S-RAW」形式を選んで少ない画素数でも記録できたが、CR3では画素数をそのままにファイルサイズが小さくなるという「C-RAW」(Compact RAW)を用意した。

  EOS Kiss M
有効画素数 2410万画素
センサータイプ CMOSセンサー
センサーサイズ APS-C
(23.6~15.6mm)
ISO感度
(拡張感度)
100 ~25600
(拡張 51200)
ボディ手ぶれ補正
(最大補正効果)

(5軸 5.5段)
※動画撮影のみ
画像処理プロセッサ DIGIC8
RAW出力 14bit .CR3(キャノン独自)

オートフォーカスが機能向上し連写も速い

オートフォーカスは、デュアルピクセルCMOS AFが機能向上し、対応レンズでは測距エリアが拡大(画面内の縦横約80%×80%から約88%×100%に)し、測距点も増加(通常99点→最大143点)が行われます。新画像処理エンジンDIGIC8により被写体と背景の奥行き情報が活用できるようになり、オートフォーカスの捕捉性能が向上しているとのことです。

人物の顔の瞳(カメラに近い側)に自動でピントを合わせる「瞳AF」も搭載。ポートレート撮影に活躍する有望な機能ですが、ちょっとだけ残念なことにAF追尾には非対応(シングルショットのみ)とのこと。

連写速度はAF追従で約7.4コマ/秒、AF固定で約10コマ/秒と、ライバル機と比べても速めです。中級機並の実力と評価できるでしょう。EVFを覗きながら背面モニターでAF測距点を操作できる「タッチ&ドラッグAF」機能も利用できます。

  EOS Kiss M
AF方式 デュアルピクセルCMOS AF
(像面位相差+コントラスト)
AF測距点 99点
(最大143点)
測距範囲 EV -2~18
シャッタースピード
(メカシャッター)
1/4000~30秒
電子シャッター
(サイレントモード)
フラッシュ同調速度 1/200秒以下
最大連写 7.4コマ/秒(AF追従)
10.0コマ/秒(AF固定)
連続撮影バッファ  RAWなし:89枚
RAWあり:21枚
AFフレーム – 1点AF
– 顔+追尾優先AF
– ゾーンAF
– 瞳AF

ファインダー・背面モニター

ファインダー

  EOS Kiss M
ファインダー EVF
ドット数 236万ドット
ファインダー視野率(上下/左右) 100 % / 100 %

背面モニター

液晶モニターは3型104万ドットのバリアングル式。タッチパネルにも対応してます。

EOS Kiss M

  EOS Kiss M
画面サイズ 3.0 インチ 液晶モニター
ドット数 104万ドット
可動式モニタ バリアングル式
タッチ操作

動画

4K/24p動画記録のほか、4Kフレーム切り出し、4Kタイムラプスに対応しています。ただし、いずれもセンサー中央部をクロップ(1.16x)という制限があります。フルHDで120p/100pのハイフレームレート撮影も可能。

また、動画撮影時はオートフォーカスがコントラストAFのみで、位相差AFが使えません。

  EOS Kiss M
記録方式 MP4/AAC-LC
圧縮方式 H.264
4K 24p 120Mbps
Full HD 60p 60Mbps
HD 60p 26Mbps
ハイスピード動画 HD 120p(AF固定)
クロップ倍率 – 4K 1.16x
HDR
外部出力

インターフェース

Wi-Fi/NFC/Bluetoothの通信に対応。撮影と並行して画像をスマートフォンに自動転送する機能を新たに搭載しました。パソコンソフト「Image Transfer Utility 2」使用時は、事前にペアリングしたPCに差分データのみを自動転送でき、さらにPCからクラウドへの自動送信も可能となるなど、便利な機能が増えています。

  EOS Kiss M
映像/音声出力・デジタル端子 micro USB
外部マイク入力端子 Φ3.5mm
HDMI タイプD
Wi-Fi
Buletuooth
(Ver 4.1)
電子水準器
ホットシュー
内蔵フラッシュ
(GN5.0)
その他  

総評

良いところ

  • ファインダー搭載で約390gのコンパクトボディ
  • AF追従で約7.4コマ/秒、AF固定で約10コマ/秒の高速連写
  • Bluetoothによるペアリング機能
  • 進化したオートフォーカスと瞳AF

微妙なところ

  • バッテリーライフが短い(235枚)
  • USB充電に非対応
  • 動画撮影がコントラストAFのみ
  • 対応マウントのレンズラインナップが少なすぎる