PRリンク

Panasonic「LUMIX G9」を徹底レビュー – スチル向けの手頃なフラッグシップ

2018年3月1日

パナソニックは、2016年10月に発売された「LUMIX G8」の後継モデルとしてLUMIX G9 を2018年1月25日に発売すると発表しました。

パナソニックのミラーレス一眼のフラッグシップといえば「LUMIX GH5」ですが、これはどちらかというと動画撮影向けの機能が充実しています。対してG9は静止画のフラッグシップを標榜しています。約20コマ/秒の高速連写など静止画関連の機能を強化し、動画撮影向けの専門機能を削って価格を下げて欲しいとの要望に応える形で、価格もGH5より安価に設定されています。

主な特徴

  • 2030万画素
  • ボディトップ部にサブディスプレイを配置
  • 8000万画素の画像合成ができるハイレゾモードを搭載(ファイルサイズは1GB)
  • AF追従20コマ/秒及び、AFロックで60コマ/秒の高速連写
  • 6k フォトモード
  • デュアルメモリスロット
  • 6.5段分の効果が得られる5軸手ブレ補正(レンズ側手ブレ補正と連動)
  • 倍率0.83xのファインダー
  • 防滴及び耐低温(-10℃)ボディ
  • Bluetooth搭載

  G9 G8
メーカー Panasonic Panasonic
発売日 2018年1月25日 2016年10月21日
参考価格
(ボディのみ)
20万円前後 11万円前後

19のファンクションボタン、ステータスLCDで操作性がアップ

本体は防塵防滴設計で、マグネシウム合金フレームを採用。マイナス10度の耐低温性能を誇り、重さは約658g(本体、バッテリー、メモリーカード1枚含む)。バッテリーが大容量化して、USB充電に対応しました。

ボディ外観や操作性についての新要素としては、本体正面の右下のファンクションレバーが。レバーの切り替えにより設定内容を変化させることができるようになり、たとえば、サイレントモードの設定をあらかじめ割り当てておくと静かな会場での撮影時に即座にサイレントモードに設定ができるなど、即座の設定変更が可能となります。

ファンクションボタン自体は19個も用意されており、使用頻度の高い機能をファンクションボタンに登録しておけば、毎回メニュー画面を開く手間なく、目的の機能をすぐに呼び出せます。

さらに、背面にジョイスティックを搭載し、AFポイントの直感的な選択などに使えます。

 

もう一つの新要素としては、本体上部のステータスLCDがあります。F値、シャッタースピード、ホワイトバランス、露出補正、静止画の記録残数、動画の記録可能時間、バッテリー残量など基本的な撮影設定の状態を確認できます。

 

 

スロットには、UHS-IIに対応し、2つのSDメモリーカードが入ります。1枚目がいっぱいになると自動的に2枚目に記録したり、1枚はバックアップ用として使用するなど、容量の大きいハイレゾショットや4Kの映像撮影もこなせる工夫でしょう。しかも、デュアルスロットは一方のみがUHS-II対応の機種が多いですが、G9では2スロットともにUHS-IIに対応です。

  G9 G8
防塵防滴
バッテリー DMW-BLF19
(1860mAh)
DMW-BLC12
(1200mAh)
撮影枚数(CIPA基準) モニター時:380枚
ファインダー時:360枚
モニター時:330枚
ファインダー時:320枚
USB充電
対応記録メディア SD×2
(両スロット か対応)
SD×1
重さ
(バッテリー、記録メディア含む)
658g 505 g
重さ
(本体のみ)
586g 453 g
サイズ
(幅x高さx奥行き)
137 x 97 x 92 mm 128 x 89 x 74 mm

2,030万画素&2倍に高速化したセンサーを搭載

撮像素子は4/3型の2,033万画素MOSセンサーで、ローパスフィルターレスの設計に加えて、画像処理エンジンも新しくなっており解像性能がアップ。さらに従来機(GH4)に⽐べて、読み出し速度が約2倍に進化。連写速度の⾼速化はもちろんのこと、4K/60pのハイビットレート動画撮影を可能にするとともに、電⼦シャッターで生じるローリングシャッター歪み(⾼速移動中の被写体の撮影時に⽣じる歪み)の抑制へとつながっています。

ボディ内手ブレ補正も引き続き搭載。さらに、ボディ内手ブレ補正(B.I.S.)とレンズ内手ブレ補正(O.I.S.)を連動させることで、望遠域までシャッター速度6.5段分の補正効果を実現したとのこと。一般的に、ボディ内手ブレ補正は、焦点距離が伸びるにつれて補正効果が得られにくくなりますが、ボディとレンズの手ブレ補正を連動させることで、中望遠から望遠域でも十分な手ブレ補正効果が期待できます。

また、新たにハイレゾモードを搭載。これは、イメージセンサーを動かしながら8回連続で自動で撮影しカメラ内で自動合成処理を行うもので、通常の撮影は2,030万画素のカメラのところ8,000万画素の画像が得られます。ただし、撮影に三脚は必須で、ファイル容量が1GBほどの大きさになってしまうため多用は厳しめですかね。

 

  G9 G8
有効画素数 2,030万画素 1600万画素
センサータイプ 4/3型Live MOS 4/3型Live MOS
センサーサイズ マイクロフォーサーズ
(17.3 × 13 mm)
マイクロフォーサーズ
(17.3 × 13 mm)
ISO感度
(拡張最高感度)
200~25600
(拡張 100~25600)
200~25600
(拡張 100~25600)
ローパスレス
手ぶれ補正
(5軸 6.5段)
※シンクロ時

(5軸 5.0段)
※シンクロ時
画像処理プロセッサ ヴィーナスエンジン
(バージョン不明)
ヴィーナスエンジン
(バージョン不明)
その他 GH5からさらに改善  

AF追従で約20コマ/秒の高速連写、でもバッファは物足りないかも

連写性能は、AF追従で約20コマ/秒、AF固定で約60コマ/秒(いずれも電子シャッター。連続記録コマ数は50まで)。メカシャッターは最高約9コマ/秒と大幅にアップしています。しかも従来までとは違い、RAW撮影にも対応しています。

また、新機能つぃて「6K PHOTO」を搭載。これは6Kの解像度をもちながら30fpsで写真を記録できるもので、約1800万画素相当での秒間30コマの連写に匹敵します。また、約800万画素相当の高解像の「4K PHOTO」は秒間60コマの高速撮影が可能です。

20コマ/秒の連写はライバル機よりも高速です。でも、高速連写時のバッファ容量が50コマというのは、ちょっと物足りません。動きものを追って撮影するには不十分なバッファで、20コマ秒の連写速度が活かしきれないかもしれません。ただ、その辺の事情も考慮してかバッファクリアは高速だと評されています。

しかも、電子シャッターによる連写はローリングシャッターによる歪みを発生します。それと比べるとメカシャッターの9コマ/秒の連写は無限に近いバッファ容量を持っていますし、歪みも生じないため、爆速でなくても・・・ということであればメカの方が使い勝手がよいかもしれません。

また、面白い機能として人体認識というのが加わっており、被写体の人物が後ろや横を向いていてもピントを合わせてくれるそうです。

  G9 G8
シャッタースピード
(メカシャッター)
1/8000 ~ 60秒 1/4000 ~ 60 秒
シャッタースピード
(電子シャッター)
1/32,000 ~ 60秒  
電子先幕シャッター
フラッシュ同調速度   1/160 秒
連続撮影コマ数
(メカシャッター)
9コマ/秒(AF追従)
12コマ/秒(AF固定)
6コマ/秒(AF追従)
9コマ/秒(AF固定)
連続撮影コマ数
(電子シャッター)
20コマ/秒(AF追従)
60コマ/秒(AF固定)
 
連続撮影バッファ RAWなし:600枚
RAWあり: 60枚
RAWなし:300枚
RAWあり: 45枚
シャッター耐久回数 約20万回  
その他 6K PHOTO
人体認識
 

オートフォーカスはコントラストAFで、ライバル機によりは遅め

Dpreviewによる撮影レビューによると「225点を使った広エリアのAFはかなり正確なものの、それ以外のAFエリアモードはフラッグシップ機に期待する性能よりもかなり低い」とやや酷評気味。。

また、EVFの視認性の課題も指摘されていて、AF-C中にシャッターボタンを押すとEVFの解像度が低下して何にピントが合っているのか分からなる、ということもあったとか。ただ、連写中の視認性が低下しても225点を使った連写ではほとんどのコマのピントの合ってたので、広エリアでのAFは問題なさそうです。したがって、ピンポイントにフォーカスを合わせたいシチュエーションには理想的とはいえなさそうです。

 

 

  G9 G8
AF方式 コントラストAF(DFD) コントラストAF(DFD)
AF合焦速度
(CIPA規格)
0.04秒  不詳
AF測距点 225点 49点
測距範囲 EV -4~18 EV -4~18

背面モニター・ファインダー

ファインダーは視野率100%で、倍率がなんと0.83倍の有機EL。GH5を超える倍率を実現しています。なお、倍率は可変式で約0.83倍→約0.77倍→約0.7倍へと切り替え可能。

  G9 G8
ファインダー EVF EVF
ドット数 368万ドット 有機EL 236万ドット 有機EL
ファインダー視野率
(上下/左右)
100% / 100% 100% / 100%
ファインダー倍率
(35mm換算)
0.83倍 0.74倍
最高フレームレート 120fps  
備考 可変倍率
ブラックアウトフリー
 

 背面モニターは3.0インチの104万ドットで、性能は据え置きです。

  G9 G8
画面サイズ 3.0 インチ 3.0 インチ
ドット数 104万ドット 104万ドット
可動式モニタ バリアングル バリアングル
タッチ操作

ファインダー

動画

最近は4K動画が撮影できるミラーレスも増えてきて、個人用でも気軽に高解像度の撮影ができる環境にあります。でもフレームレートは30p(秒間30フレーム)のものがほとんど。G9はGH5と同じく4K/60pでの撮影に対応。ただし、GH5とは違って撮影時間は10分までとなっています。

  G9 G8
映像記録方式 AVCHD Progressive
AVCHD
MP4
AVCHD Progressive
AVCHD
MP4
音声記録方式    
動画記録サイズ/
フレームレート
4K 60p
4K 30p
4K 30p
FHD 60p
HD 30p
備考 4K 60/50pは10分制限
全画素読み出し
 

サンプル動画(非公式)

インターフェース

Wi-Fi(IEEE 802.11ac)およびBluetoothも備えるため、スマホとの連携もラクラクです。

  G9 G8
映像/音声出力
・デジタル端子
USB3.0
(micro B)
USB 2.0
外部マイク入力端子 3.5mm 3.5mm
HDMI タイプA タイプD
Wi-Fi
Buletuooth
NFC  
GPS
電子水準器
内蔵フラッシュ
(GN6.4)
その他    

これは買うべき?

なんかもう、プロユース向けのスチル撮影のための機能をみんな詰め込んだようなミラーレスですね。Panasonicは4Kにいち早く対応するなど写真と動画の両方ともイケるミラーレスに力を入れていました。G9はGHシリーズから映像制作に関する機能を少しだけ省いだかわりに、価格が抑えられているとのことです。でも4K/60pに対応するなど他メーカーのライバル機よりも動画性能は十分高いです。

6.5段分の手ぶれ補正機能やオートフォーカスの性能向上など、パナソニックの最新技術の全部盛りといったカメラで妥協は感じられません。GH5よりは少し安くなっていますが、それでもハイエンド機ではあるため、価格はやや張ります。

良いところ

・20コマ/秒の高速連写
・18MP相当の30コマ連写ができる「6K PHOTO」
・デュアルSDカードスロット
・6.5段分の効果が得られる5軸手ブレ補正

微妙なところ

・マイクロフォーサーズカメラとしてはかなり重い(658g)
・GH5よりは安いがそれでもやや高価

  • 公式
  • フォトヨドバシ
  • KASYAPA
  • BigPhotoStyle

画像引用:Panasonic